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Mr.Gideon’s Blog

主に自作曲の歌詞やコラム等を更新します

· コラム

Who Will Watch The Watchmen? 曲&歌詞解説

ノリの良いグルーヴメタルを意識して作った曲だ。最近の俺の曲はクラシカル、シンフォニック、クサメロ路線のエクストリームメタルが多いんで、そうじゃない曲もやりたくてね。カレー好きでもカレーばっか食ってたらいい加減飽きるからね。セックスも同じさ。

MARILYN MANSONの「The Beautiful People」に影響されたリフ、リズムが出てくるけど、その後はハモンドやサックスが顔を出したり、変拍子を交えた繰り返しを廃した曲展開になったりするぜ。最近の俺の十八番さ。


歌詞はアメリカンコミックのスーパーヒーローを題材にしつつ、スーパーヒーローが現実にいたらどうなるかというのを俺なりに描いたものだ。日本にも勿論ヒーローモノのコミックやアニメ、特撮は沢山あるけど、コスチュームを身に纏ったスーパーヒーローはアメリカのほうが遥かに先を行っている。アメコミこそスーパーヒーローの元祖であり、頂点ってわけさ。

 

アメリカンコミックもかつては日本の漫画のように探偵、ホラー、少女漫画(!)まであったらしく、それらを総称して「ゴールデンエイジ」と呼ばれていたんだ。だがその後「コミックスコード」と呼ばれる悪名高い自主規制で、子供向けのヒーローモノしか出版されなかった時期がしばらく続いたんだ。アメリカは何でもかんでも極端だからね。90年代の音楽シーンがグランジ、オルタナ、モダンヘヴィネスばかりになったり、ギターソロが完全に排除されたりと、白と黒のどちらかしか無い、灰色が存在しないのがアメリカさ。

だけどスーパーヒーローしか世に出せないと言う事はスーパーヒーローという題材が極めて洗練されていくという事だからね。時代の流れ、移り変わりもあって次第に大人の鑑賞に耐え得る、社会的でシリアスな題材が見られるようになっていき、X-MENは人種差別のメタファーとされ、やがて80年代に入りアラン・ムーアの「ウォッチメン」とフランク・ミラーの「ダークナイトリターンズ」がその後のスーパーヒーローの方向性を完全に決定付けたと言っても過言では無い。メタルで例えるならその後のバンドに決定的な影響を与えた、イングヴェイやHELLOWEEN、METALLICAやSLAYER、PANTERAのようなものさ。実にクールだ。

「ウォッチメン」は1985年のアメリカ、まだ冷戦状態だった頃のアメリカを舞台に、「もしスーパーヒーローがこの世に実在していたら、そしてその内の一人が本当の超人だったら」というIF的なストーリーを圧倒的な考察で描き、フィクションの中に「もう一つの知られざるアメリカ史」を創造するに至った大作だ。人類史上最も優れたコミックスとされており、アメリカンコミックの権威であるアイズナー賞からSFの権威であるヒューゴー賞を当時コミック作品で唯一受賞、さらにはタイム誌の「死ぬまでに読みたい小説100選」に選ばれたりと、コミックスの枠を超えた名作と評価されているのさ。

他にも俺が影響を受けたアメコミは沢山あるぜ。同じくアラン・ムーア作品の「ミラクルマン」、「V フォー・ヴェンデッタ」等、現実的なヒーローのあり方を問うた作品、あとはネットで局地的に話題を呼んだ、犬溶接マンで知られる「ヒットマン」の原作者、ガース・エニスによる「ザ・ボーイズ」だ。「ザ・ボーイズ」はスーパーヒーローが品行方正な正義の味方では無く、スーパーパワーを持ってて正義ヅラしてるけど、実際には超能力と名声にあぐらをかいて好き放題、悪事の限りを尽くすクソッタレ野郎の集まりで、ヒーローどもがヤリ過ぎないように監視するため集まったお目付け役チームを描いたブラックユーモア満載のコミックだ。

アベンジャーズやX-MEN、スーパーマンやバットマンとかを思わせる、どこかで見た事あるヒーロー達が揃いも揃ってろくでなしのクズで、売春や暴力、ドラッグに溺れ人様に迷惑をかける裏に巨大企業の陰謀が蠢く。その一方で「ヒットマン」でも見られたガース・エニス得意のグログロナンセンスユーモア、随所で光を放つ滅茶苦茶渋いハードボイルドなシリアスさも大きな魅力だ。邦訳版はまだ完結してないんで1日も早く続きが出るのを待っている状態さ。まさにおあずけを食らった犬のような気持ちだね。メス犬とファックしたいぜ(笑)。

「ウォッチメン」はザック・スナイダーによって映画化され、さらに最近じゃドラマ化も決定したり、これまでは禁忌とされてきたDCユニバースとのクロスオーバーまで始まった。「ザ・ボーイズ」もドラマ化が決定してて、共に注目を集めつつあるコミックなんで、これで興味が沸いたら是非とも読んで欲しいね。日本の漫画には無い、アメリカ文化によって洗練され育まれてきたアメリカンコミックの真髄を嫌という程味わえるぜ。

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